s-2017-12-28 16.26.11.jpg 日弁連の機関誌である「自由と正義」平成29年12月号を読んでいると、香川県弁護士会から戒告の懲戒処分を受けた弁護士が日弁連に対し不服申立(審査請求)を行い、その結果、戒告処分が取り消された旨が掲載されていました。

 そこで、今回は香川県弁護士会の最近の懲戒事情をみてみることにします(なお、平成以降の懲戒事情全般については、「その6」を参照。)。

 平成24年以降の「自由と正義」の懲戒公告欄をパラパラとめくってみると、香川県弁護士会ではこの間に12件の懲戒処分がなされていました。この12件の懲戒処分を受けた弁護士は合計6人です。これは同じ弁護士が複数回懲戒処分を受けていることを意味します。具体的には、3件の懲戒処分を受けた弁護士が2人、2件の懲戒処分を受けた弁護士が2人、1件だけ懲戒処分を受けた弁護士が2人となっていました。中には、1年間に3回も懲戒処分を受けている弁護士もいました(そのうちの1件の戒告処分が、今月号の「自由と正義」で戒告を取り消されていたようです。)。

 上記12件の懲戒処分の内容ですが、業務停止が4件、戒告が8件となっていました。なんと1/3が業務停止になっています。弁護士が業務停止処分を受けると、業務停止期間中、その弁護士は一切の弁護士業務ができなくなりますので、進行中のすべての事件について委任契約を解除し、またすべての顧問契約も解除しなければなりません。その弁護士に事件を依頼していた依頼者の不利益は計り知れません。そのような事態はでき得る限り避けてもらいたいと思うところです。

s-2015-02-12 10.40.31.jpg 4月から平成29年度が始まり、今年度は滝口弁護士香川県弁護士会の会長を務めています。 

 私は、7人の司法修習生の弁護修習の指導担当を務めたのですが、滝口弁護士はその中の1人であり、また地元に残ったのが彼だけであったこともあり、滝口執行部を全面的に応援しています。

 さて、弁護士会の会長は、選挙になるならないは別として、基本的には修習期の古い順に就任していく形となります。修習期が古いということは弁護士経験も長いということを意味しますから、これはある意味当然のことともいえます。それゆえ、弁護士数の少ない小規模な弁護士会ほど、(人材がいないことから)若い修習期の会長が誕生することになります。

 ところで、滝口会長は司法修習56期です。そして、香川県弁護士会の弁護士数は175人です(平成29年4月現在)。これを四国の他県と比較してみると、愛媛弁護士会(166人)の会長は50期、徳島弁護士会(96人)の会長は51期、高知弁護士会(89人)の会長は58期となっています。ちなみに、対岸の岡山県弁護士会(397人)の会長は43期です。

 このように見てくると、香川県弁護士会は弁護士数の割に会長の修習期が若いということになります。裏を返せば、香川県では会長になりたがらない弁護士が多いということになるのでしょうか。

s-2016-04-05 16.19.43.jpg 香川県の弁護士事情~その9(本庁と支部)では、香川県の弁護士1人あたりの人口を検証してみました。今回は、同じ観点から、香川県と四国の他の3県とを比較してみることにします。

 日弁連のウェブサイトによると、平成28年4月1日現在の四国の弁護士数は、香川県が172名、徳島県が92名、高知県が88名、愛媛県が163名とされています。

 また、統計資料によると、平成27年6月1日現在の人口は、香川県が約97万7千人、徳島県が約75万8千人、高知県が約73万2千人、愛媛県が約138万6千人とされています。

 各県の人口をそれぞれの弁護士数で除して弁護士1人あたりの人口を計算すると、香川県の弁護士1人あたりの人口が5680人であるのに対し、徳島県は8239人、高知県は8318人、愛媛県は8503人となり、他の3県の方が弁護士1人あたりの人口が約5割増しになっていることがわかります。

 このように、香川県は、四国内でも突出した弁護士過剰県といえるのではないかと思います。ただ、弁護士の数が多いということは、県民にとっては弁護士へのアクセスが容易であるということを意味しますから、県民生活を向上させる一要素としては貢献できているのかもしれません。

s-DSC_0999.jpg 裁判所には本庁と支部があり、高松地方裁判所でいえば、高松本庁のほか丸亀支部観音寺支部があります。ちなみに、丸亀支部の管轄区域は、丸亀市(一部を除く)、坂出市、善通寺市、宇多津町、多度津町、琴平町、まんのう町と、観音寺支部の管轄区域は、観音寺市と三豊市とされています。

香川県弁護士会の弁護士数は本日現在で177名となり、その事務所所在地を見ると、高松管轄区域が142名、丸亀管轄区域が28名、観音寺管轄区域が7名となっています。割合でいうと、高松区域に約80%の丸亀区域に約16%の観音寺区域に約4%の弁護士がいることになります。

つい先日、昨年の国勢調査の結果が発表されましたので、その県民人口をもとに弁護士一人あたりの人口を計算してみると、高松区域における弁護士一人あたりの人口が約4100人であったのに対し、丸亀区域は約9500人観音寺区域は約1万7900人にもなり、小さな支部へ行くほど弁護士一人あたりの人口が倍増していくことがわかりました。

これから独立開業する若い弁護士は、支部での開業を検討してみてもいいかもしれませんね。

s-2016-01-06 15.13.30.jpg あけましておめでとうございます。平成28年も引き続きよろしくお願いいたします。

さて、先日、書庫の整理をしていると「弁護士会 北から南から」(日本弁護士連合会編、法学書院、平成7年発行)という本が出てきました。これは日弁連新聞に連載されていた全国の弁護士会の紹介記事を単行本化したもので、香川県弁護士会については昭和60年(1985年)7月号、8月号に掲載された記事が転載されていました。

そこでは、高松弁護士会が昭和55年に会の名称を香川県弁護士会に改称したこと、当時の弁護士数は71名で昭和50年以降の入会者が30名を超えること、弁護士が飽和状態にも見えること、香川県弁護士会の会報が充実していること、東讃よりも西讃の方が権利主張の強い傾向にあること、などが紹介されていました。昨今の弁護士数の大幅増加との関係でいえば、既に30年も前から弁護士が飽和状態などという話があったことに驚かされます。

記事の最後の部分に、歴代日弁連会長33名のうち3名が香川県の出身者であることが紹介されており、「香川県弁護士会の弁護士はこのことを誇りにしている。とともに、これら先進弁護士の栄誉と業績に恥じない活動を肝に銘じ、会活動を行っている。」とありました。私もこのことを肝に銘じて弁護士活動を行っていきたいと思うところです。

s-2015-09-08 22.13.56.jpg 日本弁護士連合会では、毎年「弁護士白書」を発行しており、そこには弁護士等の実勢や活動状況等が詳細に記載されています。その「弁護士等の実勢」の頁をみると、都道府県別の弁護士1人あたりの人口、事件数、県内総生産額等の統計などの掲載もありました。

2014年版の弁護士白書によると、香川県の弁護士1人あたりの民事事件数(地裁通常訴訟)は、全国で第47位とされていました。香川県より下位は、48位が札幌、49位が大阪、最下位が東京三会となっていましたが、いずれも大都市の特殊性を反映したものと考えられますので、実質的には香川県が全国一「弁護士1人あたりの民事事件数」が少ない県ということになると思います。ちなみに、全国1位は茨城県で、香川県は茨城県の半数程度の事件数となっていました。

弁護士1人あたりの家事事件数(家事調停)をみても、香川県は全国34位と下位にランクされていました。四国の他県と比較しても、愛媛は18位、高知は28位、徳島は29位となっていましたから、香川県の弁護士1人あたりの家事事件数の少なさも否めないところです。

もちろん、弁護士の仕事は民事家事事件に限られるわけはなく、刑事事件を始めとするそれ以外の裁判所での事件処理も少なくありませんし、弁護士は裁判所以外でも交渉や文書作成などの様々な業務を行っています。しかし、それにしても全国レベルで見て香川県の「弁護士1人あたりの民事家事事件数」が相当程度に少ないということは、即ち香川県の弁護士数が多い(=弁護士過剰)ということを物語っているのではないかと思います。

興味のある方は、弁護士白書2014年版(日本弁護士連合会編著、定価:1905円+税)をご覧ください。

先日、日弁連から「不祥事防止マニュアル」というA4版30頁程度の小冊子が配布されました。はしがきに、最近不祥事を起こす弁護士が増えているとあり、弁護士に対する苦情や懲戒手続の説明から金銭管理・業務管理の方法等が書かれてありました。このような小冊子の配布によって不祥事減少の効果があるとは思えませんが、一人一人の弁護士には誇り高きプロフェッションとしての自覚を持ってもらいたいと思うところです。

さて、この機会に香川県弁護士会における懲戒処分の状況を調べてみました。過去20年間でみると、13件の懲戒処分がなされていました。これにより懲戒処分を受けた弁護士は7人です。計算が合いませんが、要は複数回の懲戒処分を受けた弁護士がいるということでご理解ください。懲戒処分の内容をみると、「戒告」が9件、「業務停止」が4件となっていました(なお、うち1件ずつが日弁連により処分を取り消されているようです。)。

懲戒処分がなされると、日弁連が発行し全弁護士に配布される「自由と正義」という月刊雑誌に、弁護士名、登録番号、事務所住所、処分の内容、処分理由の要旨が掲載されます。毎号数件程度の懲戒処分が公告されており、これに載ると弁護士の中では一躍有名人です。「自由と正義」は、高松市図書館にも置かれていますので、興味のある方はご覧ください。

「香川県の弁護士事情~その1」で、平成25年10月現在の香川県の弁護士数は153名と書きました。その後も弁護士数は増え続け、平成26年3月現在の弁護士数162名となっています。

これに対し、高松地方裁判所の裁判官の数は、驚くほど少なく、ほとんど増えていません。

高松地方裁判所本庁では、民事部が5人、刑事部が4人の裁判官で裁判を行っています。高松家庭裁判所本庁で裁判を担当している裁判官は2人だけです。高松地方裁判所丸亀支部には4人の裁判官しかおらず、同観音寺支部に至っては担当裁判官は1人だけです。

日々裁判所に持ち込まれてくる多くの事件をたったこれだけの裁判官で処理しているのですから、「迅速な裁判」とか「市民に身近な司法」といっても自ずから限界があります。

司法試験の合格者は、私が受験していたころに比べると、4倍にも増やしたのですから、裁判官もある程度増員して、迅速な紛争解決に努めてもらいたいものです。

弁護士の法律事務所で法律相談をすると、通常、30分5,000円(税別)程度の法律相談料がかかります。もっとも、借金に関する相談は無料にしている事務所もちらほら見受けられ、私の事務所でも借金の相談(借りている側のみ)は初回45分まで無料としています。ただし、これは債務の返済に追われて相談料を準備できない方でも気軽に相談できるようにという趣旨で行っているもので、例外的な取扱いであり、原則的には弁護士による法律相談は有料ということになっています。

そこで、弁護士による法律相談無料で受けられるところを探してみると、次のようなものがありました。

・ 高松市役所の市民相談

毎週火曜日と毎月第1第3木曜日の午後1時から4時。1人30分以内。要予約。

お問い合わせは087-839-2111(高松市市民相談コーナー)

・ 香川県の人権法律相談

毎月第4木曜日の午後1時30分から3時30分。要予約。

お問い合わせは087-832-3202(香川県総務部人権・同和政策課)

・ かがわ男女共同参画プラザの法律相談

毎月第1金曜日の午後1時30分から4時30分。1人40分以内程度。要予約。

お問い合わせは087-832-3198(かがわ男女共同参画プラザ)

・ 香川県暴力追放運動推進センターのミンボー相談

毎月第2第4火曜日の午後1時から4時。要予約。

お問い合わせは087-837-8889(香川県暴力追放運動推進センター)

・ 被害者支援センターかがわの犯罪被害者のための法律相談

毎月第2第4水曜日の午後1時から3時。要予約。

お問い合わせは087-897-7799(被害者支援センターかがわ)

上記のうち、男女共同参画プラザ(男女に関する相談)、暴力追放センター(暴力団その他の反社会的勢力に関する相談)、被害者支援センター(犯罪被害に関する相談)については、随時、専門の相談員(弁護士ではありません)の相談を受けることもでき、その相談も無料とされているようです。有効に活用していただければと思います。

これまで若い弁護士が増えているということを紹介したところ、それでは弁護士の年齢弁護士経験はどうやればわかるのかという声をいただきました。

これについては、香川県弁護士会が発行している「弁護士ガイドさぬき版」(A4の30頁ほどの小冊子)を取り寄せて、弁護士の生年月日と弁護士登録年度の欄を見ていただければわかるということになります。弁護士ガイドは、ご希望の方に香川県弁護士会館にて無料でお渡ししておりますし、同じ内容のものを香川県弁護士会のウェブサイトにもアップしているところです。

ただ、弁護士ガイドに生年月日や弁護士登録年度を掲載するかどうかは各弁護士の判断に委ねられていることから、これらを掲載していない弁護士については、年齢などはわかりません。

ズバリいって、弁護士の年齢をこれ以上調べる方法はありません。しかし、弁護士経験については、これを知る裏ワザがあります。それは弁護士の登録番号です。登録番号は、すべての弁護士について日本弁護士連合会のウェブサイトの弁護士検索で調べることができます。そして、香川県弁護士会についていえば、登録番号が10,000番前後であれば弁護士経験35年程度、20,000番前後であれば弁護士経験25年程度、30,000番前後であれば弁護士経験10年程度、35,000番前後であれば弁護士経験6年程度、40,000番前後であれば弁護士経験4年程度、45,000番前後であれば弁護士経験2年程度ということになろうかと思います(多少の誤差はありますがご容赦を。)。

弁護士を選ぶ際のひとつの参考にしていただければと思います。

香川県の弁護士事情~その1では、最近弁護士数が急増していて特に若い弁護士が増えていることを紹介しました。今回、あらためて香川県弁護士会に所属する会員(弁護士)の年齢構成を調べてみると、次のようになっていました(11月25日現在)。

80歳代以上   8人(約 5%)

70歳代    15人(約10%)

60歳代    29人(約19%)

50歳代    16人(約10%)

40歳代    22人(約14%)

30歳代    51人(約33%)

20歳代    12人(約 8%)

このように30歳代以下の弁護士が63人と全体の4割以上を占めていることがわかります。今後も毎年新たに入会してくる新人弁護士は30歳前後の人が多いでしょうから、この傾向はますます強くなるものと思われます。また、60歳代の弁護士も29人と2割弱を占めていました。ここはいわゆる団塊の世代にあたり、弁護士数も多くなっているようです。

また、この機会に、香川県の弁護士の事務所所在地を調べてみると、次のようになっていました(11月25日現在)。

高松市    124人(約81%)

丸亀市     23人(約15%)

観音寺市     3人(約 2%)

さぬき市     1人(約0.6%)

坂出市      1人(約0.6%)

善通寺市     1人(約0.6%)

このように香川県内の弁護士の8割以上が高松市に事務所を置いていることがわかります。弁護士の仕事の舞台となる裁判所(地方裁判所、家庭裁判所)は、高松の本庁のほか、丸亀と観音寺にも支部があるのですが、丸亀市と観音寺市の弁護士数は、全体の2割にも満たない状況です。香川県は、面積が日本一狭い県であるうえ、高速道路等の道路がよく整備されているという交通事情もあり、県下全域から高松の法律事務所にご相談に来られているということでしょうか。弁護士が市民の皆様のニーズに応えていくという観点からは、弁護士へのアクセスはできるだけ容易である必要があり、そのためには気軽に相談できる電話相談体制なども構築していかなければならないと思うところです。

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平成25年10月現在の香川県の弁護士数は153名です。私が弁護士登録した平成元年当時の弁護士数は75人でしたから、25年で倍増したことになります。これは漸増してきたものではなく、近時急増したものです。即ち、平成18年度まではまだ2ケタの弁護士数でしたが、平成19年度に100人の大台を超えてからは、1年に10人ほどのペースで弁護士数が増え続けています。19年間で30人程度しか増えなかったものが、その後の6年間で約50人も増えているのです。司法試験の合格者を大幅に増員したことの結果といえるでしょう。

このようなことから、香川県でも若い弁護士がどんどん増えており、弁護士経験10年以上の弁護士は全体の半数程度で、逆に弁護士経験5年未満の弁護士が50人程度いるという構成になっています。

【対応可能地域】香川県全域(綾歌郡綾川町、綾歌郡宇多津町、観音寺市、仲多度郡琴平町、坂出市、さぬき市、善通寺市、高松市、仲多度郡多度津町、東かがわ市、丸亀市、仲多度郡まんのう町、木田郡三木町、三豊市) 岡山県、徳島県、愛媛県、高知県等の近隣地域や東京、大阪等も対応可能です。
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