元エリート裁判官が書いた裁判所内部の暴露本

2017.10.02

s-2017-10-01 17.36.26.jpg このカテゴリーに入れるのはちょっとおかしいかもしれませんが、ご容赦ください。

 「黒い巨塔」(講談社)「絶望の裁判所」(講談社現代新書)という本を読みました。著者は、瀬木比呂志氏で最高裁判所調査官などを歴任した元エリート裁判官です(現在は大学院教授)。

 「黒い巨塔」は小説で、そのタイトルは山崎豊子の「白い巨塔」を意識したものであると思われますが、それが単に、医師が白衣を着ているのに対し、裁判官が黒い法服を着ていることに由来するものとは思えません。裁判所組織を、上命下服、上意下達のヒエラルヒーと断ずる著者からすれば、裁判所の体質を端的に「黒」というイメージで現したものと思われます。

 「黒い巨塔」の冒頭には、通常の小説のごとく、「この作品は純然たるフィクションであり云々」という定型文句が書かれているのですが、あとがきにも「この作品は完全な創作であり、実物録、実録小説では全くない」旨の記載がなされています。

 フィクション性を2度も強調しているところに、かえって逆説的意味が感じられるのではないでしょうか。

【対応可能地域】香川県全域(綾歌郡綾川町、綾歌郡宇多津町、観音寺市、仲多度郡琴平町、坂出市、さぬき市、善通寺市、高松市、仲多度郡多度津町、東かがわ市、丸亀市、仲多度郡まんのう町、木田郡三木町、三豊市) 岡山県、徳島県、愛媛県、高知県等の近隣地域や東京、大阪等も対応可能です。
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